CES 2024に参加して

CES 2024に参加して

こんにちは。岡本です。

今年1月9日〜12日まで、ラスベガスで開催されたCES2024に参加してきました。
4年ぶりの参加となりましたが、その様子をレポートしたいと思います。
https://www.ces.tech/

■CESとは?

CES(Consumer Electronics Show)は、世界最大級の消費者向けエレクトロニクスの展示会です。毎年1月にアメリカのラスベガスで開催され、世界中から最新の技術、革新的な製品、および次世代のテクノロジーのトレンドが紹介されます。
例えば、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、家庭用エレクトロニクス、自動車技術、AI、VRなど、幅広いテクノロジーが展示されます。
この展示会を見れば、最新のトレンドが分かり、世界は今どの方向に向かっているのか客観的に知ることができます。

私は過去に、2016年、2019年、2020年と参加していて、今回が4回目の参加となりました。

主な目的は、以下の2点です。
1.展示会を、会社や地域に還元できる情報を持ち帰る
2.学生派遣プロジェクトのアテンド

■全体的に感じたこと

コロナもあり、ここ数年はオンライン開催やハイブリット開催でしたが、今年の開催はコロナ前と比べて、ほぼ変わらない規模での開催だったと思います。

4年ぶりの参加で、全体的に感じたのは大きく2点です。

1点目は、スタートアップ企業の増加です。

韓国、フランス、オランダ、スイス、トルコ、日本、イタリア、イスラエルなどと多くのパビリオンがあり、スタートアップ企業の出展面積はかなり広くなったと感じました。戻ってきてから調べてみると、スタートアップ企業は約1000社近くの出展があったようです。その中でも、圧倒的なのは韓国で約600社(前年は400社)と、かなり力を入れていることが分かります。ちなみに日本は60社程度で、海外展開に対する国の危機感の差が出ているように感じました。

2点目は、トレンドの変化です。
主なカテゴリとして、モビリティ、スマートホーム、フードテック、スリープテック、ヘルステック、スポーツテック、この辺が定番となっていたのですが、それに加えて、今年からは、ビューティテック、Ageテック(高齢者向け)、建設テック、この辺が追加されたカテゴリで、注目されていることが分かります。特に高齢者向けは、昔はほとんどなかったですが、今回は多くの出展がありました。

全体的には、AI(人工知能)が主役と思われましたが、あまり画期的なものはなかった印象で、これからな感じがしました。
あと、極端にパンフレットの配布が少なくなりました。知りたいことがあったらQRコードをスキャンしてね。というブースが多く、SDGsを意識した取り組みも多かったと思います。

■気になったものを紹介

その中で、気になったものを少し紹介します。

・デジタルヒューマン

chatGPTなどの人工知能はこれから活躍の場が広がるのは間違いないと思います。そうするとインターフェイスが必要となり、デジタルヒューマンやAIヒューマンという分野の出番が増えると思います。コールセンター、カウンセラー、ツアーガイド、タレントなど、人手不足という点からも、代替えが進む分野ではないかと思います。

・キックスクーター

電動キックボードと言ったりもしますが、日本では免許不要で乗れる原付き相当の乗り物になります。バッテリー技術の進歩とともに、新たな移動手段として多くの展示がされていました。持ち運び可能で、短時間で充電、航続距離も50km、二酸化炭素排出も抑えられるという優れものです。こういった所からも、海外の展示は派手だけど、実は環境のことなど考えられている印象を受けます。

実際にラスベガスでも結構走っているのを目にしました。日本でも通勤や観光などに使えそうですし、たかだか、数十kgの人が移動するのに、1t以上の車を動かす必要があるのかな?と考えされられる切欠にもなりました。

■「学生派遣プロジェクト」について

もう1つの目的として「学生派遣プロジェクト」があります。
これは、青森県の学生を海外の展示会に無償で派遣しようというプロジェクトで、2019年からヘプタゴンの立花さんと共同で開始しました。

このプロジェクトは世界最先端のテクノロジーを体感/体験する機会を創り、そこで得たものを青森へ還元し、地域課題を解決するきっかけになることを期待して実施しています。

私自身も当時小学5年生の時に、沖縄行きの船に1人参加させてもらったプログラム(少年の船?)が良い体験になったと感じていて、是非学生のうちに様々な体験をして欲しいと思って、このプロジェクトを実施しています。

今回は県内の大学から多くのエントリーをいただき、内2名の学生を派遣することとなりました。
渡航費用などは、県内外からのサポーター企業からの協賛を頂いて無償を実現しています。改めて協賛いただいたサポーター企業の皆さま、ご支援ありがとうございました。

参加した学生ですが、海外はもちろん飛行機も初めてという初めてづくしの参加となりました。
初めての渡航でかなりハードだったと思いますが、CESのみならず、約1週間の渡航を通して、何を見て、どう感じたのか、これからが楽しみなところです。

■地方に還元できるもの

今回の視察を通して、展示されていたものをじゃあ青森で使ってみましょう。というのには時間がかかると思います。
ただ様々な情報や考え方を持ち帰ることができたので、この情報を今後は、会社や地域、学生に提供して、地方と世界の距離を縮める、そして地方の最適解に導くことが私の役割だと思っています。

派遣プロジェクトのように、学生や若い方に、テクノロジーは世界を超えた共通言語だということを知ってもらえるような活動を今後も展開していきたいと思います。

あとは、現地に行ってみないと分からない事、感じられない事、沢山あります。
1人だとハードルが高いですが、興味ある方は来年是非一緒に行きましょう!